トルジョークの町はモスクワから北西約230kmに位置し、10世紀頃ビザンチンから伝わった金糸銀糸を使った刺繍工芸が有名です。
しかし、刺繍工芸として普及したのは1894年に縫製工場が整備されてからで、当初は修道院の装飾や司祭衣装、王族・貴族のドレスな
ども作られていましたが、各家庭でも嫁入り道具として刺繍入り手袋が作られていました。
金糸の金含有量は約5−8%、銀糸も同じ量の銀が織り交ぜてあります。
千枚通しのような針で小さく穴を開け、そこに上から金糸、下から
絹糸を通して手刺繍します。
現在でもロシア軍や警察のワッペンや紋章などはこのトルジョークで刺繍され、国賓クラスのお客様への贈答品としても使われています。