ラッカー塗り細密画(ラッカーミニアチュール)はロシアの代表的な伝統工芸の一つです。小箱部分は針葉樹の多孔性のボール紙を、何層にも重ねプレスしたものを成形し、乾燥、油性塗料、オーブン乾燥という長い工程を経て作られます。
出来上がった小箱に絵の具で繊細な絵を付け、ラッカー塗りを何度も繰り返し一つの作品を数ヶ月かけて完成させます。この材質、また工程を経ることにより年月を経ても色褪せたり剥がれたりしない強力なものとなっています。この工芸品は「フェドスキノ」「パレフ」「ムスチョーラ」「ホールイ」という町で作られ、絵付けの技法や使用する塗料もそれぞれの特徴があります。