ジョストボ塗りとはモスクワ郊外のジョストボ村で作られる民芸品で、鉄板に花や木の実、果物の絵柄が描かれたお盆やお皿などを言います。今ではロシアを代表する民芸品の一つで、創業は1825年です。
しかし、このトレイに描かれる花も鳥もすべて実在しない物で、ジョストボ塗りは職人による空想の世界観が表現されています。型の種類は450もあるそうです。
通常このトレイは3人の職人によって作られます。一人が型を作る人、二人目は地の色や縁の絵付けをする人、三人目の人が花や木の実の絵柄を描きます。最後に二人目の地色担当の職人がニスを塗ります。
こうして出来上がった美しいトレイは、ロシア人の家庭やレストランでお皿として、又はお盆として大活躍しています。上級職人が手がける作品は絵画のように美しく、実用性というよりは飾って楽しまれています。